Leonard Bernstein – レナード・バーンスタイン

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スラヴァ!

  • ●原題:Slava!
  • ●編曲:Clare Grundman
  • ●グレード: 6
  • ●演奏時間:約4分
  • ●第24回サマーコンサート

1977年、旧ソ連出身のチェリスト、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチがワシントンのナショナル交響楽団の芸術監督に任命された記念に、彼の友人であったアメリカの作曲家レナード・バーンスタインが作曲したのがこの「Slava!」です。タイトルの「スラヴァ」とは、ロストロポーヴィチのニックネームですが、ロシア語で「栄光」を意味する言葉でもあります。

陽気でユーモラスな曲ですが、副題には「政治的序曲」とあり、自身もユダヤ人の出であるバーンスタインが、同じくユダヤ系であるためソヴィエト国籍を剥奪されたロストロポーヴィチのような、ロシアでのユダヤ人の受難に同情して作曲したともいわれています。

(第24回サマーコンサート)

キャンディード序曲

  • ●原題:キャンディード序曲
  • ●編曲:Clare Grundman
  • ●グレード: 6
  • ●演奏時間:約5分
  • ●第46回定期演奏会

『題名のない音楽会』という音楽番組を御存知の方は多いだろう。昨年まで司会 を務めていた指揮者・佐渡裕は、この曲を番組のオープニングに選んだ。彼の師で あり、この曲の作曲者であるバーンスタインは、世界屈指の指揮者であり優れた作 曲家だった。彼は初期にブロードウェイで活躍し、『キャンディード』も本来はミ ュージカルシアターのために書かれた。

ここに、この舞台のあらすじを紹介する。

楽天家の主人公カンディードは、教師パングロスにより「この最善なる可能世界 においては、あらゆる物事はみな最善である」と教わる。彼は城から追放され、世 界各地で、数々の恐怖、困難に遭い師の教えに疑問を持ち始める。最後には、小さ な農家で悠々自適の生活を送る老人との会話をきっかけに、労働こそ人生を耐え得 るものにする唯一の方法であることに思い至り、日々の仕事とその成果の中にささ やかな幸福を見出すようになる。カンディードが経験する様々な困難は作中で非常 に面白可笑しく語られる。

楽天的でコミカルな雰囲気を味わいつつ、舞台のオープニングで使われたこの名 曲を楽しんで頂ければ幸いである。

(第46回定期演奏会)

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